材料・プロセス開発2

予想外の結果が
もたらす
新たな発見

2016年入社
工学部 環境機能工学科

品質と「つくりやすさ」の追求

電子部品として用いられるセラミック基板は、セラミック素材に金属で電子回路をプリントしたものを何枚も重ね、焼き固めてつくられています。このうち、比較的低い温度で焼き固められるものはLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics/低温同時焼成セラミックス)と呼ばれ、当社の主力製品の一つである積層誘電体フィルタの材料として使用されています。私が宮崎の双信デバイスで担当しているのは、このLTCCの生産プロセス設計業務。お客様のご要望に応えるために新しいフィルタを製造する際、どのような条件、どのような手順でLTCCをつくればよいか──または、すでにあるプロセスをより効率よくスピーディに改善するにはどうすればよいかを、開発担当者とともに検討し、立案していく仕事です。
心がけているのは、製品の性能や品質を高めるだけでなく、製造時の「つくりやすさ」を追求すること。人的・時間的コストを抑え、ミスを防ぎ、顧客満足と自社の利益確保を両立させる。私たちプロセス設計担当者にはそんな使命が課せられているのです。

一人の写真

試行錯誤は成長のチャンス

自分なりに考え抜いて、これならうまくいくだろうと見込んでプロセスを組んでみても、実際に生産ラインで検証してみると、想定していたものと異なる結果が出てくることも珍しくありません。最初の頃は焦ることもありました。でも、落ち着いて原因を分析していくと、必ずそこには新しい気付きや発見のきっかけが隠れていることが分かってくるんです。そこから改善すべき条件を洗い出し、改めて検証して、想定通りの結果にたどり着けたとき、そこには一歩成長した自分がいる。そのことに気付いてから、プロセス完成に至るまで試行錯誤を重ねていく過程にも、やりがいや楽しさを感じられるようになりました。実際に製造を行う現場の方から褒められたり、感謝の言葉をもらう機会も少しずつ増えてきて、手応えを感じています。

目指すは、自ら提案できるエンジニア

目指すは、自ら提案できるエンジニア

今はある程度方向性の決まったテーマを与えられてプロセスを組み立てていますが、いずれは自分から「この製品であれば、こんなプロセスはどうでしょうか?」と提案できるようになりたいですね。そのためには、前述の試行錯誤の中で得たものをしっかりと成長につなげるとともに、先輩方からもっと知識や技術を吸収して、アイデアの引き出しを増やしていきたいと思っています。せっかく社員のやりたいことを積極的に後押ししてくれる風土があるのだから、それを生かせるエンジニアにならなくてはもったいない。そうすればもっと、この仕事は楽しくなる。そんな確信があるんです。

目指すは、自ら提案できるエンジニア

一日のスケジュール

出社。朝礼で課内と自分のスケジュールを確認した上で業務開始。

前日の試作で見えた課題に対応する新しいプロセスで、改めて試作品を製作。

昼食。好きなものを買ってきて自席で食べることが多い。

午前中に試作したものを検証。測定器で狙った結果が出ているか解析する。

解析結果をまとめた後、結果を上司に報告。次の検証に向けて相談。

退社。ノー残業デーの水・金曜日は家族の夕食づくり。得意料理はから揚げ。

OFF TIME

遠出をするのが好きで、よく旅行に出かけます。宮崎に赴任してからは、九州横断旅行もしました。写真は長崎の夜景。その土地の景色を楽しみ、おいしいものを食べることがリフレッシュにつながっています。

星空