これまで双信電機が歩んできた10年に対し、この先の10年は大きな変革を余儀なくされるでしょう。過去の成長戦略を捨て、その次の新たな成長に相応しい戦略を掲げること。その踊り場に私たちは立っています。その戦略がどのようなものか、双信電機という電子部品メーカーが未来に向けて何をしようとしているのかについてお話しましょう。
電子部品メーカー市場は今、中国や台湾などアジアの列強と呼ばれる国の企業群の台頭により大きな変貌を遂げています。当社はこれまでLTCC技術をベースにした積層誘電体フィルタの製品開発に経営資源を集中させてきました。しかし情報通信分野におけるフィルタ開発で世界トップシェアの実力企業は、一方では世界の標的でもあるのです。技術の進化は目まぐるしく、世界の勢力図はまたたくまに塗りかえられていきます。まるで戦国の絵図を思わせるような競争市場で、当社は次の10年を戦っていかなければなりません。勿論、勝機はあります!品揃えの多さや生産規模の大きさで勝つのではなく、他社とは一線を画し、当社にだけ許された道を探し出し、その道で世界No.1の座を勝ち取ることです。本来コンデンサの会社として起業し、その後、独自な発想でセラミックの可能性を追求してきた当社には、今も技術的優位は歴然としてあります。その材料開発を今一度強化する、まずはとるべき戦略の第一歩がここにあります。また、今世紀、環境・エネルギー問題は人類にとって避けて通れない命題ですが、解決手段の一つとして、より効率的な電気エネルギー利用の実現が上げられます。ここに当社の大きなビジネスチャンスがあります。例えば、今後、自動車はガソリンを燃やし動力を生む内燃機関から、電気の力でモーターを駆動するハイブリッドカーや電気自動車へ大きく変わろうとしています。そこでは当社が得意とするコンデンサやフィルタが不可欠な電子部品として使われます。また情報通信の世界でも、通信量の爆発的増加に伴い、より省電力で高効率な基地局などの情報通信インフラが求められます。ここにも双信の電子部品の強みが発揮できると考えています。以上、独自開発の材料に磨きをかけ、これまでの情報通信に加え環境・エネルギー、この2軸に経営を集中させていくことが双信の戦略です。これにより、社会や市場の変革に柔軟にスピーディに対応する会社へと進化していくのです。
さて、当社にはお客様の声を丹念に聴くことで製品を開発する「顧客対話型企業」になるというモットーがあります。確かに会社規模でいえば大きな会社ではありません。だからこそ小回りがきき、お客様の声を聴く機敏な立ち回りが可能なのです。この“Voice of Customer”という考えを徹底していくことで、他社にはない顧客満足度を獲得することができるのです。では、学生が当社を選ぶ上での価値についてお話しておきましょう。それは“小さな会社であること”です。一般的には有利に働かないことのようですが、巨大企業のヒエラルキーの中での一個人というものと、当社の社員とを比べてみれば、一個人の重みが違うのです。責任ややりがいのレベルも違います。個人の裁量が仕事に大きく反映されるし、たとえその結果が良きものでなかったとしても、社員同士が問題点を突き詰め、早く軌道の修正ができる。若き社員に活躍の場が山ほどあります!働いているというリアルな実感があるというのが双信電機なのです。最後に、当社を目指そうと考えている方にメッセージを差し上げます。双信電機ではゴールのイメージを描ける人に入社して欲しいと考えています。そのゴールに向けて着実な計画を立てていく人にこそ選んでもらいたい。自分はこの会社でどうありたいか、いかにスキルアップしていきたいか。まずはその理想や夢を描いてもらいたい。人生設計などという大袈裟なものでなくても大丈夫です。小さなことの積み重ねが何よりも大切です。皆さんにお会いできる日を心より楽しみにしています。